2014年07月18日

広島銀行の「創業支援ローン」 A

前回ブログで、広島銀行の「創業支援ローン」に大いに驚き、これまでの銀行の常識を超えているという記事を書きましたが、どこがすごいのかイマイチ分からないというお声がありましたので解説します。(^^)

・銀行の融資は、返済が受けられない場合に、代わりにその一部または全部を支払ってもらえるように予め保険をかけているものと、そうでない融資(プロパー融資)があります。

・前者の融資のうち、消費者対象のローンは、クレジット会社などに、事業資金は、主に信用保証協会に保証をお願いしています。

・これまで銀行が行う創業資金融資は、ほとんどが公的機関の制度に乗った信用保証協会保証付きの融資でした。このような制度の保証ですと、返済不能になった場合、銀行は信用保証協会から融資金の100%を返済してもらえます。(代位弁済といいます)
つまり、リスクゼロで融資ができるわけです。

ところで・・・・・

・銀行の融資審査の手法は、基本的には過去のデータ、具体的には最低でも過去3期分の財務諸表(決算書などです)の分析を基礎としたうえで、申込のあった融資の資金使途や、今後の収支、資金繰りなどの検討となります。 

・その点、これまでの実績が何もない創業融資は事業計画書がすべてなので、これまでの銀行が得意とする伝統的審査手法がまったく通用しません。

・それでは、信用保証協会の与信管理(融資金が返済されるかどうかの審査)がうまくいっているのかというと、そうでもないようです。

・平成25年3月期の広島県信用保証協会の決算を見ると、銀行などからの保証料収入が63億円に対して、返済不能となった銀行融資の肩代わり(代位弁済)が104億円(責任共有負担金 10億円差引き後)となっています。

・これだけでは41億円の大赤字になりますが、どっこい銀行融資の保証をしたものはすべて日本政策金融公庫に保険をかけているので大丈夫です。 この保険料支払が31億円に対して、代位弁済に対する保険金収入が94億円(責任共有負担金 4億円差引き後)もあるのです。 差し引き22億円のプラスとなりますので信用保証協会は安泰です。

・日本政策金融公庫は全国の信用保証協会からこのマイナスを押し付けられて大変! と思いますね。 さらに、公庫が独自に行っている融資事業も常に赤字でいったいどうなるのでしょう? 最近は景気が上向き、公庫の赤字も100億円単位で治まってきました(平成26年3月期)が、わずか4年前は1兆1千億円の大赤字でした。

・でも安心してください。株式会社日本政策金融公庫の株は政府が100%保有しているので大丈夫です。 

・つまり、創業融資を担ってきた信用保証協会の保証付き融資、日本政策金融公庫が行う融資のリスクはすべて税金で賄われているというわけです。

・解説が長くなりましたが、そうした領域にあえて自らのリスク(プロパー融資)で創業融資をしようというチャレンジ精神がすごいなと思った次第です。

・まったく別の観点ですが、事業をきっちりと見る、いわゆる「目利き」ができる銀行員を育てるという意味では、とても有意義な商品になるかもしれませんね。
posted by HELP STAFF at 19:16| Comment(0) | 日記

2014年07月17日

広島銀行の「創業支援ローン」

7月2日の中国新聞朝刊でも紹介された、ひろぎんの「創業支援ローン」

ひろぎんOBとしては内容を聞いて大いに驚きました。
これまでの銀行の常識を超えています!

・信用保証協会付きでなく、全くのプロパー融資!
・創業に必要な資金の80%も融資!
・金利わずか4%程度!(公庫より少し高め?)
・据え置き1年の、運転7年、設備10年!
・保証人原則不要!(法人はガイドラインにより経営者保証も)
・担保は審査による(が、普通はありませんW)
・ホームページ(HP)作成のソフトを無料提供!(KDDIの「JIMDO」をカスタマイズしたらしい)

銀行融資というのは基本的に、全額返ってくるべきものですが、創業した会社のうち3年続くのはわずかという現実への挑戦ですね。 恐ろしいことをするものだと思って、全国銀行をいろいろ調べてみるとボチボチ同種のローンがでているようです。世の中の流れなのですかね・・・

これを担保すべく、@ 融資条件として、しっかりした創業計画書を提出してもらう A 公益財団法人ひろしま産業振興機構から創業サポーターの派遣を受ける制度を利用するとのこと。

私はその「創業サポーター」なので責任重大です。

posted by HELP STAFF at 18:04| Comment(0) | 日記

2014年07月15日

会社設立の初歩的な知識

創業補助金の支援をさせていただいたAさんが「今週会社設立します!」と報告に来られました。 お友達の行政書士に頼んだとのことで、定款をみせていただくと・・・・?

決算月が3月になっているので「なぜですか?」と聞くと、「普通決算月って3月じゃあないんですか?」とのお答え。

決算月をどう決めるかは、いろいろな考え方がありますが、Aさんの事業は季節の繁閑はないので、一般的には消費税の免除期間を最長にし、費用と労力のかかる決算申告を出来るだけ先延ばしにする意味で、設立の前月としたほうがいいでしょう。 3月決算にすると、税理士さんも忙しいのでどう見ても不利です。

次に取締役の任期が2年になっている! 「どうしてですか?」と聞くと、これまた何も検討されていない。

非公開会社の取締役の任期は最長10年までとれるので、特別な理由がないかぎり、2年毎に取締役の登記で1万円の登録免許税を支払うのは不合理です。

設立の登記は問題なく出来るには出来ますが、事前に相談していただければよかったのにと思います。

Aさんには、基本的に大事なことは、友人がプロであっても頼まない方がいいですよと忠告しました。 

友人だと少し嫌なことでもクレームしづらいし、金銭面でもはっきりものが言えず、お互いが不満をもつようになったりします。 大切な事業に妥協は絶対に禁物で、友人が好意で何かの仕事をしてあげると言っても、ただでも断るべきでしょう。
posted by HELP STAFF at 13:57| Comment(0) | 日記